以前より当グループで進めてきた,葉枯らし天然乾燥材のストックと供給のシステムづくりについて,話し合われました.
メンバーからは、次のような意見が…
*葉枯らし材の良さとして、色、艶、香りといった感覚的なものと、狂いや割れの少なさといった加工のしやすさ、また腐朽やシロアリに対する耐性やとくに粘り強い構造耐力における優れた点が挙げられるが、今後、できるだけそれらの科学的な根拠をつかんで行きたい
*杉に関しては、乾燥に効果のあるお盆過ぎでの伐採を実施するが、一方で、木があまり活発に活動をしていない寒期に伐採する寒伐りも試してみたい
*他所の葉枯らし天然乾燥材の定義を見るに、一定でない。中には補助的に人工乾燥を行っているものもあるようだ
*来年度に葉枯らし材のストックと利用を開始したい
*ネットワークメンバーがまず葉枯らし乾燥材として使ってみたいものとして
・杉梁桁材(平角材) 現しで用いたい
・杉母屋材(3.5寸角材) まずは安価でよく使うもので試したい
・桧柱材 (3.5寸角材) まずはよく使うもので試したい
・床板材 (15、30)

*京北材の中で優れた葉枯らし乾燥材はすでにそれなりのブランド評価を得ているので、それを別ルートで生産するということには批判もあるだろう。ここで最終目標としたいのは、よく使われる並みの材(1等材)で現し(あらわし=構造の一部でありながら、壁の外に見えること)に耐える化粧材の生産流通を確立することだ。下地材などは、その生産過程で派生してくるものとして考えていいのではないか
*メンバーで共通しているニーズとして、杉床板材(30)は規格を揃えやすく、現し材として葉枯らし天然乾燥材のよさを評価しやすいので、まずは板材から始めるのが妥当ではないか
*現状では板材のほとんどは人工乾燥によるもので、これを葉枯らし天然乾燥で生産することに無理がないかどうか、森林組合で検討してもらう
*具体的な生産計画に対しては、メンバーで検討しながら進めるが、山の選定、木材の調達、伐採の段取りなどについては森林組合でプランを出す
*先ずは森林組合加工センターで材を見ながら、具体的に検討しよう
……ということで、いずれ木を見ながらの会合がもたれることになりそうです.
また,住吉代表より他の関連団体の動向やイベントの紹介がなされました.
グループ内でのつながりも大切ではありますが,同じような活動をされているグループ間の交流も大事にしていきたく思います.